近年、地球温暖化が進んでいく中で、気温上昇は私たちが身近に感じる変化の1つです。

2015年、フランスのパリで、地球温暖化をおさえるために、世界の平均気温の上昇を産業革命前とくらべて1.5℃までにおさえるという世界共通の長期目標が決まりました。これに基づき、日本は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする脱炭素社会の実現を目指すこととしています。温室効果の影響が大きい二酸化炭素(CO₂)の排出量を様々な場面で減らし、気温の上昇を食い止める取組みが行われています。

そして、それは学校でも行われ始めています。

小学校の図書館で学ぶ地球温暖化を止める作戦

最近では、学校図書館向けにある環境に関する本が出版されました。

はかって、へらそうCO₂ 1.5℃大作戦 ②へらす編 
出版社:さ・え・ら書房

この本「はかって、へらそうCO₂ 1.5℃大作戦」は、「①はかる編」と「②へらす編」があります。「①はかる編」で一人ひとりが出しているCO₂の量をはかってみて、「②へらす編」でどのような暮らしがCO₂の排出量の削減につながるのかを、イラストを使いながらとてもわかりやすく説明しています。

「②へらす編」では、肉食に関しても触れられ、ミートフリーマンデーの紹介もあります。ミートフリーマンデーとは、「週に1度だけでも肉などの動物性食品を食べないようにしよう」という運動です。

NPO法人ベジプロジェクトジャパンはミートフリーマンデーを推進する活動も行っていて、本の中で紹介されている内閣府食堂の事例写真も提供しています。(関連記事:Meat Free Monday All Japanのサイトに創設者のインタビュー記事掲載ついに内閣府でも!食堂でベジタリアンメニュー開始

肉食を見なおす

この書籍の中にも、CO₂を減らす方法の1つとして「肉食を見なおす」ことが書かれています。すなわち、肉食を減らすこと、プラントベース、ヴィーガン、ベジタリアンの食事を勧めています。

なぜ肉を食べないことがCO₂の排出の削減になるのでしょうか?

それは、肉などの動物性食品は生産、輸送、加工等の段階で、ほかの食品よりもCO₂が多く出るためです。

生産の例を挙げると、家畜を育てるためには、広い牧草地や飼料用のたくさんの穀物が必要です。アメリカでは、家畜を育てるための飼料穀物の栽培に、全米の農地の約半分となる1億4,900万エーカーを使用しています。アマゾンでは、CO₂を吸収する森林が切り開かれて牧草地に変えられています。また、ウシのゲップには温室効果が高いメタンガスが含まれています。

食事方法による一人当たりの温室効果ガス排出量

上表では、食事方法による一人当たりの温室効果ガス排出量を比べています。横軸は左から、肉好き、平均的な食事をする人、牛を食べない人、ベジタリアン(肉・魚介を食べない)、ヴィーガン(動物性のものを食べない)を示しています。菜食、プラントベースに切り替えることでCO₂排出量は減らせることがわかります。

さらに、森林破壊による生態系への負の影響や食品加工時の水質汚染など食肉はCO₂排出以外の環境問題とも関わっています。

畜産と環境問題について、さらに詳しく知りたい方は以下の記事もぜひご覧ください。
畜産と環境問題|肉の消費を抑えることが、環境保護になる理由とは。

ミートフリーマンデー

みなさんは、取り組んでいますか?

直訳すると「肉なし月曜日」です。上述のとおり週に1度だけでも肉などの動物性食品を食べないようにしよう、という運動です(月曜日でなくても良いです)。週に1日お肉を避けることは、1か月車を運転しないことに相当する排出量の二酸化炭素を削減します(出典:meatfreemondays.com)。

ここまでの話から、環境のために肉の消費を減らそう、と思っていただけた方も多いのではないでしょうか。

肉食を減らすことは環境への負担を減らすことだけでなく、様々なメッリトがあります。

肉をやめると起こる【10の素敵な効果】では、より健康に幸せに生きることができる、食糧危機や動物倫理の社会問題を解決できるなど、肉食をやめることで得られる10個のメリットが紹介されています。

はかって、へらそうCO₂ 1.5℃大作戦」は、子どもたちに地球温暖化と私たちの生活のつながりについて知ってもらう、行動するきっかけとなる、書籍です。

地球温暖化を食い止めるためには、今、行動するべきです。大人も子どもも、環境について学び問題改善のために身近にできることを行動に移しませんか?私たちの選択がとても大切です。

一人ひとりがより地球に優しい選択をすることで、人間だけでなく地球に暮らす全ての生物のために、素敵な未来をつくっていきましょう!

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